ひとりでもたくましく

ひとりで楽しめる日々を!

悩んでいる人間は愛おしい

会社から帰ってきて

毎週やっているテレビ番組が

いつものテンションで流れている。

毎日同じ事の繰り返し過ぎる!

Amazonプライムに切り替えた。

 

選ぶのが面倒で

取り敢えず疲れているので

勝つか負けるかのアメリカ映画以外がいいと

適当に出てきた邦画をクリックした。

 

池田エライザの暗さの中の華やかさと

こわ面白くちょっと泣かせるストーリーに

引き込まれた。

 

天涯孤独で幼少期から友達が

1人もいない主人公は

誰にも媚びる事なく

自分と自分の境遇を受け入れて

静かに動じず強く生きている。

 

幽霊が普通に見える彼女は

自殺したパンク野郎や

刺殺された自意識過剰なコスプレ女子や

事故死した生意気な小学生達と

ケンカしたり笑ったりして

ひとりの日々を過ごしている。

 

死んでしまった幽霊達も

わたしたちと同じ様に

人生について悩みや後悔を未だ抱えていて

肉体は無いけど生きている。

夜のマンションのベランダで

幽霊2人が背中を並べて

これからのことや今までのこと、

切ない思いをぽつりぽつりと

吐露していく。

 

何者にもなれていない自分を

無駄に悲観して死んでしまったぜ

と呟くパンク。

コスプレをして理想の自分になれない

自分とのバランスをとっていたという

OLコスプレ女子。

犯人を恨んでいるのか

自分を恨んでいるのか

分からなくなったと涙を流す。

 

みんな同じ。

幽霊が実在するかどうかはどうでもよくて、

人間である限り 

皆それぞれに事情や、悩み、

満たされない思いを抱えている。

主人公の池田エライザ

そんな幽霊達との交流で生き方を

変えていく。

 

生きてても死んでても

悩み傷つきながら自分を生きていく

人間という生き物が

愛おしいなと思える映画でした。

 

映画名はルームロンダリング

オダギリジョーのシニカルさが

悲壮感を消失させています。