肉子ちゃん
急にとても会いたくなった人がいて。
仏様みたいな。
人に対する愛情が底抜けの。
優しいと特筆するのも蛇足な位あたりまえに優しくて。
すごく不細工で太っていてだらしなくて。
純粋で真っ直ぐで心がきれいで。
人を疑ったり嫌ったり恨んだりしない人。
めちゃくちゃ人間らしい人。
恥や世間体や意味のないプライドと無縁の人に、
生身の自分を一ミリも隠さずありのままに生きている、
現実には存在していない人に会いたくなった。
漁港の肉子ちゃん。
ストーリーはうろ覚えだったけど
この本を読んだ時の自分の心情だけ覚えていた。
ほっとして、嬉しくなって、温かくなって
人を愛したいと思った気持ち。
本を読んでいる時間、
ずっと肉子ちゃんの愛情にふれることができます。
西加奈子さんのおかげです。