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ストレス脳と幸せの定義

『魂が空虚さに震え、なんとしてでも交流したい。』

スマホ脳で有名な著者アンデシュハンセンの

ストレス脳で紹介された一頁。

 

医学知識が全くない私にも

分かりやすく細やかに説明されていて一気に読みました。

 

孤独が寿命を縮める。

孤独はタバコ1箱吸うリスクと同じで

身体や脳に影響を与えるという。

冒頭の一行は1905年に書かれた小説の一文。

100年以上も前のテーマにも孤独が。。

 

わたしたちの脳は一万年前の状態から

現代に合った進化を遂げておらず、

スマホInstagram等がもちろん無かった

狩猟民族の時代と同じバージョンの脳を

今も使っていることになる。

 

一万年前から今日に至るまで

脳の果たす役割は野生動物やウィルス、

感染症などから身体を守ること。

なにをおいても生き延びる事だけの為に

機能している。

膨大な研究データと具体的な臨床結果を

もとに分かりやすく著者は説いてくれる。

 

不安を感じること、ストレスを感じることは

脳が正常に働いている事の証で

むしろ当たり前だと。

 

脳は現代のわたしたちが望む

幸せで楽しい日々を送ること、

幸せな気分でいつづけることを

全く目的としていない。

 

本文より

なぜ脳は精神的に元気でいるようには

進化せず、常に最悪の事態に備え(不安)、

場合によっては自分を守る為に

引きこもらせる(うつ)ようにしたのか。

ーーーー『ストレス脳』アンデシュハンセン

 

これを読んだだけでも

毎日最高の気分でいられない私は

救われました。

 

著者の研究においての幸せの定義は

『人生の方向性に対する満足度』としています。

 

幸せというのは常に最高の気分で

いることではない。 

『幸せになりたければ

幸せを追い求めてはいけない。

幸せが生まれるのは人生で

なにが重要なのかを理解し、

それに沿って行動しているその過程』だと。

 

著者は経済学部を卒業する年に

就職先として内定していた投資銀行での

行き着く先が結局カネをいかに

稼ぐかだけであることに魂が無いと感じ、

医学部に入りなおして精神科医となる。

 

24歳の若さでお金を稼ぐだけの

虚しさに気付き、不安と引き換えに

人生でなにが重要なのかを見極め、

行動に移した人。

著者のプロフィールにも

わたしは励まされました。